千葉県が9月29日16時に発表した台風25号の被害情報と、県・各市町・気象庁・JR東日本の公式情報をもとに、県全体と香取市・神崎町・多古町の状況をまとめました。
今回は住家被害やライフラインの集計を更新するとともに、農業・漁業向け災害対策資金の拡充と、住宅の応急修理に対応する工務店の紹介窓口についてもお伝えします。
※2026年9月29日夜に確認した情報です。
県全体の被害とライフラインの状況
第21報で公表された主な被害は、次のとおりです。
| 項目 | 県の発表内容 |
|---|---|
| 死者 | 9人 |
| 行方不明者 | 2人 |
| 重傷者 | 2人 |
| 軽傷者 | 29人 |
| 住家の全壊 | 48棟 |
| 住家の半壊 | 364棟 |
| 住家の一部破損 | 124棟 |
| 床上浸水 | 409棟 |
| 床下浸水 | 1,124棟(床上・床下の区分を調査中の数を含む) |
| 停電 | 約3,140軒(9月29日16時発表・第21報) |
| 断水 | 431戸(9月29日13時時点) |
人的・住家被害は暫定値です。
床下浸水1,124棟には、浸水想定区域から推計した成田市の300棟と、酒々井町の30棟が含まれ、いずれも床上・床下の区分は調査中です。
香取市・神崎町・多古町の被害状況
住家被害は第21報、農業関係は県が9月29日に公表した資料(9月28日正午時点)に基づきます。農業資料の面積・台数・箇所数には複数市町村の合計が含まれるため、ここでは各市町で確認されている被害の種類を紹介します。
農林水産業の被害は44市町村、約17億円
県が9月29日に公表した資料では、台風25号による農林水産業の被害は、9月28日正午時点で44市町村、約17億円とされています。主な内訳は次のとおりです。
| 区分 | 県内の被害額・復旧額概算 |
|---|---|
| 農地・農業用施設 | 約8億3,400万円 |
| 農作物等 | 約5億3,400万円 |
| 水産施設等 | 約2億7,300万円 |
| 林地・林業用施設等 | 約2,800万円 |
| 農業生産・流通施設等 | 約1,700万円 |
金額は県の公表に合わせた概数です。調査中の被害もあり、今後変わる可能性があります。
千葉県:農林水産業の被害状況と対応
千葉県:農林水産業の被害資料(9月28日正午時点・PDF)
農業・漁業向け災害対策資金が拡充されました
県は9月29日、これまで8月の千葉豪雨を対象としていた災害対策資金に、9月6~7日の大雨と台風25号の被害を追加し、貸付限度額と償還期間を拡充したと発表しました。
| 資金区分 | 貸付限度額 | 償還期間 |
|---|---|---|
| 経営安定資金 | 被害額の80%以内で600万円以下 | 7年以内 |
| 施設復旧資金 | 被害額の80%以内で1,000万円以下 | 7年以内(うち据置2年以内) |
県が公表した借り手の金利は0.55%です。経営安定資金は事業の再生産に必要な資金、施設復旧資金は農業・漁業用施設等を原状に戻すための資金で、施設復旧資金では簡易な施設は除かれます。
借り入れには、災害による被害を証明する罹災証明書が必要とされています。対象となる被害や申請手続きは、各市町の農業・漁業融資担当窓口へご相談ください。
県の農業事務所では、農作物の回復に向けた技術や経営の相談にも対応しています。県は農作物被害への事後対策や、農地・農道に堆積した稲わらへの対策資料も公開しています。被害を受けた農作物や施設についても、安全な範囲で写真などの記録を残してください。
千葉県:農林水産業者向け相談窓口
千葉県:農林水産業者への支援・技術対策
成田線「佐原~銚子」は10月4日始発から再開予定
JR東日本の9月30日0時21分現在の案内では、地元の主な路線の状況は次のとおりです。
| 路線・区間 | 運行状況・予定 |
|---|---|
| 成田線・佐原~銚子 | 終日運転見合わせ。代行バスを運行。鉄道は10月4日始発から再開予定 |
| 成田線・成田~佐原 | 通常の8割程度で運転 |
| 鹿島線 | 確認時点で平常運転 |
佐原~銚子では9月28日から代行バスが運行されています。鉄道の再開予定は、今後の状況により変わる可能性があります。出発前に最新の運行情報と、代行バスの時刻・乗り場・利用方法をご確認ください。
9月30日の雨にも注意を
気象庁の9月29日17時の資料では、30日の千葉県は雨で、昼前から時々曇りとなり、明け方までは雷を伴う所がある見込みです。
9月29日18時から30日18時までの予想降水量は、県内の多い所で1時間20ミリ、24時間50ミリとされています。
これまでの大雨で被害を受けた場所では、復旧作業中も天候の変化に注意してください。川や用水路、崩れた斜面の様子を見に行かず、最新の警報・注意報や自治体の案内をご確認ください。
気象庁:香取市の気象支援資料(県内の天気解説)
銚子地方気象台:防災気象情報
被害の写真と、罹災証明書の申請について
申請に備え、安全を確保できる範囲で、修理や片付けの前に住宅の全景と被害箇所を撮影してください。浸水した場合は、水の高さが分かる写真も残してください。
| 市町 | 主な相談先 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 香取市 | 総務課(小見川・山田・栗源の各支所でも受付) | 0478-50-1201 |
| 神崎町 | 町民課 税務係 | 0478-72-2112 |
| 多古町 | 税務課 資産税係 | 0479-76-5402 |
必要書類や受付時間は各市町の公式案内をご確認ください。
香取市:り災証明書
神崎町:罹災証明書・被災証明書
多古町:罹災証明書・被災証明書
住宅の応急修理に対応する工務店の紹介窓口が開設
9月29日から、被災した住宅の応急修理に対応できる工務店を紹介する相談専用ダイヤルが開設されています。全国木造建設事業協会千葉県協会が対応します。
電話:0120-017-521
受付:平日午前9時~午後4時(土日・祝日を除く)
対象は、8月の千葉豪雨または台風25号による罹災証明書を取得し、応急修理を検討しているものの、対応する工務店が見つからない方です。紹介された業者による見積書の作成までは無料です。
災害救助法に基づく住宅の応急修理制度は、市町村が業者に費用を支払う仕組みで、既に工事代金の支払いが完了している場合は対象外とされています。県が民間賃貸住宅を借り上げる賃貸型応急住宅にも、被害の程度や資力などの条件があります。利用を検討する場合は、修理・支払い・契約の前に市町へご相談ください。
住宅の応急修理制度と賃貸型応急住宅について、県の対象市町村一覧には香取市・神崎町が含まれています。各世帯で利用できる支援については、お住まいの市町の窓口にご確認ください。
中小企業向けの資金繰り支援
台風25号で被害を受けた中小企業向けに、9月29日から県制度融資「セーフティネット資金(一般枠)」の取り扱いが始まっています。被災証明書等が必要で、運転資金・設備資金が対象、融資限度額は8,000万円以内です。取扱期間は2027年3月31日までとされています。
相談・申し込みは取扱金融機関へ、制度に関する問い合わせは県経営支援課(043-223-2707)へお願いします。「市町村認定枠」は県の9月28日の発表では今後の指定・利用開始を予定する段階で、一般枠とは開始時期や条件が異なります。
県内の復旧支援と北印旛沼の水位情報
第21報の道路交通規制一覧には、9月29日13時時点で57区間の全面通行止めが掲載されています。自衛隊による倒木処理等の道路の通行確保や、県職員による市町村の支援も続いています。29日の茂原市への住家被害認定調査支援、栄町へのトイレカー1台の派遣も記載されています。
県は9月29日、北印旛沼の堤防決壊を受けた水位情報の運用変更を公表しました。9月28日から応急復旧完了まで、関係する成田市・印西市・栄町への通知基準を変更し、レベル4氾濫危険情報は北印旛沼水位観測所で2.65メートル、レベル5氾濫発生情報は2.80メートルに達した際に通知する運用です。
これは北印旛沼の通知基準に関する情報です。実際に発表されている情報や避難の案内は、県と関係市町の最新発表をご確認ください。
引き続き、地域の被害や困りごとの把握に努め、復旧に必要な情報をお伝えしてまいります。





