千葉県が10月1日16時に発表した台風25号の被害情報「第23報」と、同日開催の第7回災害対策本部会議の資料をもとに、県全体と香取市・神崎町・多古町の状況をまとめました。県・各市町の支援情報、気象庁の予報も確認しています。
今回の更新では、多古町の住家被害、46市町村・約26億円となった農林水産業の被害集計、角川集水路・長門川の荒締切完了を反映しました。農業・漁業の復旧資金や住宅修理の相談先も紹介します。
※2026年10月2日未明に確認した情報です。
県全体の被害とライフラインの状況
第23報で公表された主な被害は、次のとおりです。
| 項目 | 県の発表内容 |
|---|---|
| 死者 | 9人 |
| 行方不明者 | 2人 |
| 重傷者 | 2人 |
| 軽傷者 | 29人 |
| 住家の全壊 | 54棟 |
| 住家の半壊 | 399棟 |
| 住家の一部破損 | 180棟 |
| 床上浸水 | 394棟 |
| 床下浸水 | 1,177棟(床上・床下の区分を調査中の数を含む) |
| 停電 | 約1,770軒(10月1日16時発表・第23報) |
| 断水 | 381戸(10月1日14時時点) |
| 孤立集落 | 4市1町の10地区(第23報) |
人的・住家被害は暫定値です。
床下浸水1,177棟には、浸水想定区域から推計した成田市の300棟と、酒々井町の30棟が含まれ、いずれも床上・床下の区分は調査中です。
農林水産業の被害は46市町村、約26億円
第7回災害対策本部会議資料では、台風25号による農林水産業の被害は、9月30日正午時点で46市町村、約26億円とされています。主な内訳は次のとおりです。
| 区分 | 県内の被害額・復旧額概算 |
|---|---|
| 農作物等 | 約11億2,000万円 |
| 農地・農業用施設 | 約8億9,200万円 |
| 水産施設等 | 約2億8,200万円 |
| 農業生産・流通施設等 | 約2億3,800万円 |
| 林地・林業用施設等 | 約2,800万円 |
このほか、家畜・畜産物や共同利用施設などの被害も報告されています。調査中の被害もあり、今後変わる可能性があります。
農業・漁業向け災害対策資金が拡充されました
県は9月29日、これまで8月の千葉豪雨を対象としていた災害対策資金に、9月6~7日の大雨と台風25号の被害を追加し、貸付限度額と償還期間を拡充したと発表しました。
| 資金区分 | 貸付限度額 | 償還期間 |
|---|---|---|
| 経営安定資金 | 被害額の80%以内で600万円以下 | 7年以内 |
| 施設復旧資金 | 被害額の80%以内で1,000万円以下 | 7年以内(うち据置2年以内) |
県が公表した借り手の金利は0.55%です。経営安定資金は事業の再生産に必要な資金、施設復旧資金は農業・漁業用施設等を原状に戻すための資金で、施設復旧資金では簡易な施設は除かれます。
対象となる被害や申請手続きは、各市町の農業・漁業融資担当窓口へご相談ください。
県の農業事務所では、農作物の回復に向けた技術や経営の相談にも対応しています。県は農作物被害への事後対策や、農地・農道に堆積した稲わらへの対策資料も公開しています。被害を受けた農作物や施設についても、安全な範囲で写真などの記録を残してください。
千葉県:農林水産業者向け相談窓口
千葉県:農林水産業者への支援・技術対策
鉄道の再開見通し―成田線「佐原~銚子」は10月4日始発から
県の第23報に掲載された、10月1日13時時点の主な鉄道の状況は次のとおりです。
| 路線・区間 | 10月1日13時時点の運行状況・見通し |
|---|---|
| 成田線・佐原~銚子 | 運転見合わせ。代行輸送を実施。10月4日始発から運転再開見込み |
| 久留里線・木更津~久留里 | 10月2日始発から運転再開見込み |
| 総武本線・八街~成東 | 復旧まで1か月程度の見込み |
| 内房線・姉ケ崎~木更津 | 復旧まで少なくとも3か月程度かかる見込み |
| 久留里線・久留里~上総亀山 | 運転再開の見込みは立っていない |
佐原~銚子では代行輸送が実施されています。再開時期は県資料に記載された見通しで、変更される可能性があります。出発前にJR東日本の最新の運行情報と、代行輸送の時刻・乗り場・利用方法をご確認ください。
10月2日は曇り、一時雨の見込み
気象庁の10月1日17時の資料では、10月2日の千葉県は曇りで、昼前から昼過ぎは雨となる見込みです。
10月1日18時から2日18時までの予想降水量は、県内の多い所で1時間3ミリ、24時間10ミリとされています。県内の予想であり、3市町それぞれに同じ量の雨が降ると予測したものではありません。
これまでの大雨で被害を受けた場所では、復旧作業中も天候の変化に注意してください。川や用水路、崩れた斜面の様子を見に行かず、最新の警報・注意報や自治体の案内をご確認ください。
気象庁:香取市の気象支援資料(県内の天気解説)
銚子地方気象台:防災気象情報
被害の写真と、罹災証明書の申請について
申請に備え、安全を確保できる範囲で、修理や片付けの前に住宅の全景と被害箇所を撮影してください。浸水した場合は、水の高さが分かる写真も残してください。
| 市町 | 主な相談先 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 香取市 | 総務課(小見川・山田・栗源の各支所でも受付) | 0478-50-1201 |
| 神崎町 | 町民課 税務係 | 0478-72-2112 |
| 多古町 | 税務課 資産税係 | 0479-76-5402 |
香取市:り災証明書
神崎町:罹災証明書・被災証明書
多古町:罹災証明書等の申請(9月30日更新)
住宅の応急修理に対応する工務店の紹介窓口が開設
9月29日から、被災した住宅の応急修理に対応できる工務店を紹介する相談専用ダイヤルが開設されています。全国木造建設事業協会千葉県協会が対応します。
電話:0120-017-521
受付:平日午前9時~午後4時(土日・祝日を除く)
対象は、8月の千葉豪雨または台風25号による罹災証明書を取得し、応急修理を検討しているものの、対応する工務店が見つからない方です。紹介された業者による見積書の作成までは無料です。
災害救助法に基づく住宅の応急修理制度は、市町村が業者に費用を支払う仕組みで、既に工事代金の支払いが完了している場合は対象外とされています。県が民間賃貸住宅を借り上げる賃貸型応急住宅にも、被害の程度や資力などの条件があります。利用を検討する場合は、修理・支払い・契約の前に市町へご相談ください。
住宅の応急修理制度と賃貸型応急住宅について、県の対象市町村一覧には香取市・神崎町が含まれています。各世帯で利用できる支援については、お住まいの市町の窓口にご確認ください。
中小企業向けの資金繰り支援
台風25号で被害を受けた中小企業向けに、9月29日から県制度融資「セーフティネット資金(一般枠)」の取り扱いが始まっています。被災証明書等が必要で、運転資金・設備資金が対象、融資限度額は8,000万円以内です。取扱期間は2027年3月31日までとされています。
県内の道路・印旛沼の復旧状況
県管理道路では、10月1日14時時点で56区間が全面通行止めとなっています。第7回災害対策本部会議資料では、土砂災害警戒区域内のがけ崩れ199か所と、区域外で人的・物的被害があった5か所の計204か所が報告されています(同日14時時点)。移動の際は道路規制情報を確認し、規制区間や崩れた斜面に近づかないようお願いします。
県は10月1日、角川集水路と長門川の荒締切が完了したと発表しました。角川集水路は9月29日、長門川は9月30日の完了です。荒締切は、大型土のうや遮水シートなどで決壊した開口部を仮にふさぐ工事です。
船形干拓では、県の10月1日更新ページに荒締切の施工状況が掲載されています。国・県・水資源機構が連携し、堤防の応急復旧と緊急排水を進めています。
千葉県:角川集水路・長門川の荒締切完了(10月1日発表)
千葉県:印旛沼の被災箇所の対応状況(10月1日更新)
北印旛沼の水位情報の通知基準
県は9月29日、北印旛沼の堤防決壊を受けた水位情報の運用変更を公表しました。9月28日から応急復旧完了まで、関係する成田市・印西市・栄町への通知基準を変更し、レベル4氾濫危険情報は北印旛沼水位観測所で2.65メートル、レベル5氾濫発生情報は2.80メートルに達した際に通知する運用です。
これは北印旛沼の通知基準に関する情報です。実際に発表されている情報や避難の案内は、県と関係市町の最新発表をご確認ください。
県の災害情報に関する電話相談
避難、ライフライン、交通、被害概要、気象情報については、県の災害時電話相談窓口でも案内しています。
電話:043-223-2249 または 043-223-2250
受付:午前9時~午後8時
引き続き、地域の被害や困りごとの把握に努め、生活と生業の復旧に必要な情報をお伝えしてまいります。

