かとう裕太の一般質問全文 令和5年6月香取市議会定例会−広告・ネーミングライツ、AI、観光、新型コロナウイルス感染症

令和5年6月香取市議会定例会かとう裕太の一般質問 かとう裕太

みなさんこんばんは。香取市議会議員の、かとう裕太です。

 

2023年6月7日、令和5年6月香取市議会定例会において、かとう裕太は全体の6番目で登壇して一般質問を行いました。

 

今回は、広告・ネーミングライツの活用、AI の活用、観光政策、新型コロナウイルス感染症対策について伺いました。

 

いつものように、かとう裕太の一般質問の全文を掲載いたします。

 

一般質問の録画はインターネットからも視聴可能です。

 

令和5年6月香取市議会定例会一般質問

かとう裕太

こんにちは。

 

香取の未来の加藤裕太です。

 

香取市議会会議規則第62条1項、2項にもとづき、通告に従って一般質問をいたします。

 

今回は大きく分けて4つの項目について伺います。

 

1点目は、香取市の資産の有効活用について、2点目は、AIの活用について、3点目は、観光政策について、4点目は、新型コロナウイルス感染症対策について、です。

 

まず、1点目の香取市の資産の有効活用について伺います。

 

広告の活用について、これまで香取市では合併特例債や過疎対策事業債、国や県からの交付金や補助金等、有利な財源を活用して、いろいろな事業を行ってきたところだと思います。

 

ただ、これまで通り有利な財源をこれからもずっと活用できるわけではありませんし、税収も今後どうなっていくのか不透明なところもあると思います。

 

そういった状況を考慮すると、市としてもいろいろな手法を使って財源を確保していく必要があると考えます。

 

これまでもふるさと納税や企業版ふるさと納税、市の媒体の有料広告など、いろいろな取り組みをされてきているところだと思います。

 

今回は広告やネーミングライツについて、伺いたいと思います。

 

香取市においても、これまで、市役所1階の案内板広告やホームページのバナー広告、広報香取の広告や循環バスの車体の広告など、いろいろな媒体への広告掲載をおこなってきたところだと思います。

 

そこで、伺います。

 

香取市としては、市の各種媒体への有料広告の掲載について、これまでどのような考え方をもとに、どのような取り組みをされてきたのでしょうか。

 

次に、2点目のAIの活用について、伺います。

 

活用状況について、日々進化しているAIの活用については、これまでの一般質問でもご紹介いたしましたが、いろいろな自治体で活用されており、音声のテキスト化や議事録作成、問い合わせへの自動応答システム、道路管理など、様々な場面で業務の効率化に役立っています。

 

うまく活用できれば、市の業務の大幅な効率化にもつながると考えます。

 

そこで、伺います。

 

香取市としては、業務へのAI活用について、どのように考えているのでしょうか。

 

また、令和4年9月の一般質問での答弁では、試行段階ではありますが、国民健康保険の特定健診の未受診者対策として、AIを用いて受診履歴や問診票の回答結果等を解析し、優先順位づけをするとともに、対象者ごとの健康特性に応じたメッセージにより、受診勧奨を行っている、ということでした。

 

AIの現在の活用状況については、どのようになっているのでしょうか。

 

次に、3点目の観光政策について、伺います。

 

これまでの観光政策について、新型コロナウイルス感染症対策のための行動制限等の影響で、観光政策もなかなか思い通りに進められないことが続いてきたことと思います。

 

しかし、5月8日に感染症法上の位置付けが、新型インフルエンザ等感染症、いわゆる2類相当から5類感染症になりました。

 

その影響もあって国内旅行が回復してきており、それに加えて、海外からのインバウンドも一時期よりはかなり戻ってきているようです。

 

香取市としても、回復してきた観光需要を取り込んでいくために、いろいろな施策を考えているところだと思いますが、コロナ禍でも施策を行ったり、行動制限がなくなった後の準備などをされてきたりしたところだと思います。

 

そこで、伺います。

 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大後、香取市の観光政策への取り組み状況としては、どのようになっていたのでしょうか。

 

次に、4点目の新型コロナウイルス感染症対策について、伺います。

 

5月8日以降の感染症対策と市内医療機関の体制について、3月定例会の一般質問でも伺いましたが、当時は国で方針の検討が行われている段階でしたので、今回改めてどのような対策が行われるようになったのか、確認をしたいと思います。

 

そこで、伺います。

 

5月8日以降の感染症対策について、国から示された方針や基準と香取市の対応はどのようになっているのでしょうか。

 

以上で壇上での質問を終わります。

 

よろしくお願いいたします。

 

松田博明総合政策部長

これまでの有料広告の活用等の考え方についてお答えします。

 

有料広告の活用については、「自主財源の確保」の観点から、庁内の各部門(各課)において取り組んでおり、主なものでは、「広報かとり」の紙面内や、香取市ホームページのトップページ上に掲載するバナー広告のほか、循環バス車体広告などがございます。

 

長江敦総務部長

私からは、「AIの活用について」のご質問にお答えします。

 

初めに「業務へのAIの活用についてどのように考えているか」という点につきましては、昨年度策定いたしました「香取市自治体DX推進方針」においても、市民サービスの向上及び業務効率化の面から、AIの活用についても、取り組みを進めることとしております。

 

次に、「AIの現在の活用状況」ですが、前年度から取り組みを開始した「特定検診受診勧奨へのAIの活用」につきましては、令和5年1月時点の受診率が、令和4年同時期と比べ8.2ポイント増加しており、一定の効果が認められたことから、今年度も継続して運用しているところです。

 

この他、本年度は、香取市ホームページ及びSNSアプリへのAIチャットボットの搭載を進めております。これにより、24時間365日、自動応答により、市民の方からの問い合わせに対し、検索等をサポートすることで、ホームページ内の最適なページへ案内するなど、利用環境の充実を図って参ります。

 

平野靖生活経済部長

私からは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大後の、香取市の観光政策への取り組みについてお答えします。

 

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、緊急事態宣言をはじめ、様々な制限に加え、全国的に自粛ムードも広がり、各種のイベント等が中止・延期となる中、香取市におきましても、佐原の大祭、水郷おみがわ花火大会、いきいき山田鯉のぼり祭り、栗源のふるさといも祭など、各地の行事・イベント等が軒並み中止となってまいりました。

 

そのような状況の中、香取市としましては、アフターコロナを見据え、観光情報をホームページやSNSを通じて発信し、継続的に香取市の魅力をPRするとともに、国のコロナ交付金等を活用し、安心して訪問していただけるよう、各施設等に感染症対策機器等を設置するほか、観光客の利便性を向上させる設備等の充実を図ってまいりました。

 

また、インバウンドの回復を見込み、任用した国際交流員や地域おこし協力隊を活用しつつ、外国人観光客の誘客の推進について、外国人目線での観光関連表示等の改善及び観光情報の発信をはじめ、外国人向け案内ガイドの充実等、受け入れ環境の整備を進めてまいりました。

 

荒井秀男福祉健康部長

5月8日以降の新型コロナウイルス感染症の感染対策については、行政が一律に感染対策の徹底や外出自粛等の行動制限等の対応を求めることはなくなり、個人や事業者の判断により取り組むことが基本となりました。行政としては、効果的なマスク着用の場面や感染時の療養等の考え方など感染防止対策の参考となる情報の提供を行うこととなっています。

 

また、千葉県においては、重症化リスクの高い高齢者等に対する対策として、高齢者施設等におけるこれまでの感染対策を当面継続することとしております。

 

香取市としましても、これら国や千葉県と同様の対応をとっているところです。

 

かとう裕太

ありがとうございます。

 

引き続き、一問一答にて質問をいたします。

 

まず、1点目の香取市の資産の有効活用について、伺います。

 

広告の活用について、ですが、広告については、第3次行財政改革大綱の取組状況を見ますと、平成30年から令和3年の数字では、市役所1階の市内案内板広告が113万1千円、ホームページバナー広告が133万5千円、広報かとりの広告が499万5千円、循環バス車体広告が336万6千円となっていると思います。

 

そこで、伺います。

 

これら広告の直近の数字はどのようになっているでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

令和4年度については、市内案内板広告(庁舎1階)が27万9千円、ホームページバナー広告が60万6千円、広報かとりの広告が159万9千円、循環バス車体広告が98万4千円となっております。

かとう裕太

それではここ最近の広告収入の推移はどのようになっているのでしょうか。

松田博明総合政策部長

広報紙、ホームページの広告料につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、一時、広告依頼事業者の事業縮小等により、広告収入が減少しましたが、現在は、新たな事業者からの申込等により、コロナ禍前の状況に戻りつつあります。

 

循環バス車体広告については、令和3年度までは、概ね同水準で推移しておりましたが、令和3年度に新型車両を導入したことに伴い、令和4年度に広告枠を増枠したことから、令和4年度は前年度比で約12パーセント増となっています。

 

かとう裕太

増加しているものもあるということですが、広告収入を増やすための取り組みとしては、どのようなことを行ってきたのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

広告収入を増やすための取り組みとしましては、各課において広告主を募集するとともに、香取市ホームページにおいて、その都度、広く広告主の募集を行ってまいりました。

 

かとう裕太

いろいろな広告がありますので、広告を募集しても応募がない、というケースもあるのではないかと思います。

 

そういったことはどれくらいあるのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

広報紙、市ホームページ及び循環バス車体広告に関しては、随時募集しており、常に広告の申込をいただいている状況となっております。

 

なお、循環バス車体広告については、現在、全体の募集枠に対して約半数の応募を受けております。

 

かとう裕太

広告枠はたくさんあると思いますが、今後も広告収入を増やすために、取り組みを続けていっていただきたいと思います。

 

次に、広告の掲載基準について、伺います。

 

広告掲載基準については、香取市広告掲載要綱の第4条で定められていると思います。

 

第4条では、法令等に違反するもの又はそのおそれがあるものや、公序良俗に反するもの又はそのおそれがあるものなど、記載されているものに該当する広告は、掲載できないということになっていると思います。

 

そこで、伺います。

 

第4条の各号に該当するような応募はどれくらいあるのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

香取市広告掲載要綱第4条の規定による掲載対象とできない広告に該当すると思われる事業主からの応募は、これまでにはありません。

 

かとう裕太

これまでの広告については、要綱の掲載基準をクリアしているものだと思います。

 

しかし、ホームページのバナー広告では、広告の掲載が決まったときには基準を満たしていても、掲載後、バナー広告のリンク先のページを更新等して、基準に合わないページへのリンクを市のホームページに掲載させてしまう、というケースも考えられると思います。

 

そこで、伺います。

 

市のホームページの広告のリンク先は定期的に確認しているのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

香取市ホームページの更新作業は日々行っております。

 

この更新作業の際に、広告のリンク先の確認も併せて行っております。

 

かとう裕太

今後も定期的に確認していただくよう、お願いいたします。

 

香取市広告掲載要綱の第6条では、広告掲載の取消しについて定めており、市長は、第6条の各号のいずれかに該当するときは、広告掲載期間中であっても、広告掲載を取り消すことができるとされていると思います。

 

そこで、伺います。

 

第2号のその他広告掲載に支障があると認めたときというのは、はこれまであったのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

香取市広告掲載要綱第6条第2号の規定による広告掲載の取り消しを行ったことはございません。

 

かとう裕太

それでは、広告掲載要綱の第7条で香取市広告審査委員会が設置されていますが、第8条に規定する委員会の会議は開催されたことがあるのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

香取市広告掲載要綱第8条では、広告内容等、広告の掲出に関して疑義が生じた場合において香取市広告審査委員会を招集すると規定されておりますが、これまでの間に、疑義が生じる事案は発生していないことから、会議の開催には至っておりません。

 

かとう裕太

これまでの広告には特段問題がなかった、ということになるのかなと思います。

 

今後も確りとチェックを継続していっていただきたいと思います。

 

次に、屋外の広告の掲載について、例えば公園や市役所、公民館等の敷地や建物に広告物を掲載する際に、千葉県の屋外広告物条例の規制を受けることもあるのかなと思います。

 

そこで、伺います。

 

屋外の広告について、千葉県屋外広告物条例との関係はどのようになるのでしょうか。

 

木村稔建設水道部長

公園や市役所・公民館などの公共施設の建物及びその敷地などでの広告物の掲載や設置につきましては、千葉県屋外広告物条例により、原則として禁止されています。

 

なお、公共的目的を持った広告物や名称・商標のみの広告物などについては、例外として認められております。

 

かとう裕太

そういった規制も考慮しつつ、今後も広告の活用を進めていっていただきたいと思います。

 

次に、広告収入が入ってきた後の取り扱いについて、広告媒体を管理する担当部課で使えるようにできれば、広告を増やすインセンティブにもなると考えます。

 

そこで、伺います。

 

現在の取り扱いはどのようになっているのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

広告の掲載等に伴い得た歳入については、広告媒体を所管する各担当部課の事業費に充てております。

 

かとう裕太

現在も広告収入については、各担当部課の事業費になるということですので、事業費を確保していくためにも、積極的に広告等を活用していただきたいと思います。

 

次に、今後の広告の活用について、自治体によっては、幅広い場面で広告を活用しています。

 

例えば、給与明細や送付用封筒、給食献立表、図書貸出表、レシート、エレベーター、公用車、配布冊子、駐輪場、運動施設、デザインマンホール、20歳の集いの冊子、ゴミ袋、ゴミカレンダーなどへの広告掲載も行われているようです。

 

現在香取市でも活用しているものもあるかもしれませんが、歳入の確保や、封筒や冊子などの経費削減のためにも、さらに幅広く取り入れていくことも考えていいのではないかと思います。

 

そこで、伺います。

 

今後、香取市ではどのように広告を活用されていくのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

これまで同様、「自主財源の確保」という観点から、新たな広告媒体についても、近隣自治体等、先進事例を研究し、活用に努めてまいります。

 

また、「自主財源の確保」という広告費とは別に、自治会回覧版、各パンフレットやガイドブックなどの冊子については、広告代理店等が広告主を募り、成果物を市へ納品していただくものもございますので、こちらについても、新たな媒体への活用も検討してまいりたいと考えております。

 

かとう裕太

新たな媒体への活用も検討していただける、ということですので、確りと検討を進めていただきたいと思います。

 

次に、ネーミングライツの活用について伺います。

 

ネーミングライツは、施設等の名称に企業名や商品名を付けられる権利のことで、味の素スタジアムや日産スタジアムなどが有名ですが、県内でもZOZOマリンスタジアムやフクダ電子アリーナなどでネーミングライツが導入されています。

 

ネーミングライツの対象となるものとしては、スポーツ施設なども含めた公共施設やバス停、道路、歩道橋、公園など、多岐にわたっています。

 

うまく活用できれば、施設の維持管理費等の負担を軽減することができるようになると考えます。

 

香取市でも第4次行財政改革大綱の20ページに導入を検討していく、ということが記載されていますが、その前の第3次の大綱にもネーミングライツの導入の検討が記載されていたと思います。

 

そこで、伺います。

 

ネーミングライツについて、現在の検討状況はどのようになっているのでしょうか。

 

松田博明総合政策部長

議員のご指摘のとおり、ネーミングライツの活用は新たな財源確保の観点から有効なものであると認識しておりますが、現時点では具体的な検討に至った事案はございません。

 

かとう裕太

まだ具体的な検討はされていないということですが、今後導入に向けて、どのような取り組みをされていく予定でしょうか。

 

松田博明総合政策部長

ネーミングライツについては、新たな財源を生み出す方策の一つとして、また、地域経済の活性化を図るための有効な手段であることから、庁内全体で検討すべきものであり、先進自治体、近隣自治体の導入状況や、運用状況等を研究し、導入・活用に向けて検討していきたいと考えております。

 

かとう裕太

ネーミングライツについては、大きなスポーツ施設だけではなく、地元に根付いた施設などでも活用されている事例があります。

 

新たな財源を生み出すことももちろんですが、市の施設の環境向上や維持費などの確保のためにも、積極的に活用していっていただきたいと思います。

 

次に、2点目のAIの活用について、伺います。

 

現在行われている特定健診受診勧奨へのAI活用については、早速効果が出ているということですし、これからAIチャットボットが活用されるようになるということですので、香取市でもこれから業務でのAI活用が進められていくようになると思います。

 

全国的に事例も増えてきていますので、積極的に活用して業務の効率化を進めていっていただきたいと思います。

 

ChatGPTやBard等の活用について、ですが、AIの中でも、ChatGPTやBard、Bing等対話型AIの活用については、正確性のチェックや個人情報、機密情報等の保護など、課題もありますが、うまく活用できれば業務の効率化に繋げることができると考えます。

 

自治体の中でも横須賀市やつくば市がChatGPTを業務で活用することを決め、実際に利用しています。

 

その他の自治体でも、試験利用などを進めていて、今後活用が広がることが予想されます。

 

その一方で、鳥取県では、議会の答弁資料作成や予算編成、政策策定など県庁の業務において、職員がChatGPTを使用することを禁止しています。

 

活用するのか、禁止するのか、自治体の考え方がいろいろと現れるところだと思います。

 

そこで、伺います。

 

香取市では、ChatGPT等の対話型AIの業務での活用について、どのように考えているのでしょうか。

 

長江敦総務部長

対話型AI、特に、生成型AIと言われる技術につきましては、今までにない技術として急速に発展し、官民問わず各種業務への活用が期待されているところですが、一方で、議員指摘の通り、生成結果の正確性のチェックや、入力した情報をAI側で学習することによる情報漏えいの危険性などが指摘されております。

 

香取市としては、これらの課題を整理しながら対応策を検討し、十分な安全性を確保したうえで、有効に活用することが重要であると考えております。

 

かとう裕太

それでは、現在香取市の業務では対話型AIの利用は可能となっているのでしょうか。

 

また、業務で利用可能だとすれば、利用のルールなどを定めておく必要があると考えますが、現状どのようになっているのでしょうか。

 

長江敦総務部長

現時点では、運用面での課題も多いことから、香取市では、対話型AIのうち、生成型AIについては、業務で利用はしておりません。

 

このため、具体的なルール等も定めておりません。

 

今後、必要に応じ先進事例も参考にしながらルール作りを検討してまいります。

 

かとう裕太

現在は利用していないということですが、今後活用していく予定はあるのでしょうか。

 

長江敦総務部長

対話型AIにつきましては、官民問わず各種業務への活用が期待されているところですが、先ほど申し上げた運用面での課題も多いことから、これらの整理とあわせ、香取市としてどの業務にどのように活用できるか、国県の動向及び他市の事例等も参考にしながら、調査・研究を進めて参ります。

 

かとう裕太

業務での活用はこれから検討、ということだと思いますが、業務の効率化が期待できる反面、使い方に注意が必要なところもあると思います。

 

政府も有識者によるAI戦略会議を立ち上げて、議論を進めています。

 

そういった動向も見ながら、香取市においても、活用のルールづくりから、どのような業務に活用するといいのかということも含めて、確りと検討を進めていっていただきたいと思います。

 

次に、3点目の観光政策について伺います。

 

これまでの観光政策について、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う行動制限等により、世界的に観光には大きな影響がありました。

 

香取市においても、影響は小さくなかったことと思います。

 

そこで、伺います。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、市内の観光入込客数はどのように変化してきたのでしょうか。

 

平野靖生活経済部長

コロナ禍以後の観光入込客数の推移についてお答えします。

 

香取市の観光入込客数は、新型コロナウイルス感染症拡大前の平成30年度は約690万人、令和元年度は約696万人でしたが、感染拡大後の令和2年度は約504万人、令和3年度は約548万人、令和4年度は約655万人と推移し、感染者数が全国的に増加し始めた令和2年度(第一波~第三波)を底に、徐々に回復傾向にあるところです。

 

かとう裕太

徐々に回復傾向にある中で、2023年のゴールデンウィークは、5月8日の前ではありましたが、行動制限等が特にない連休となり、多くの方々が旅行や観光に出かけられたと思います。

 

大手旅行会社の発表したゴールデンウィークの国内旅行先の人気ランキングでは、千葉県の旅行販売高が全国で1位となり、話題となっていました。

 

そこで、伺います。

 

2023年のゴールデンウィークの香取市内の観光入込客数はどのようになっているのでしょうか。

 

また、その数字は直近5年間と比較するとどのようになっているのでしょうか。

 

平野靖生活経済部長

ゴールデンウィーク期間中のみの観光入込客数は、把握できておりませんが、観光施設に確認しましたところ、昨年度と比べると「やや増」、コロナ前と比べると「約7割程度」の人出とのことでした。

 

かとう裕太

ゴールデンウィーク中のみのデータは把握できていない、ということですが、そこは今後、確りとデータが取れるようにしていっていただきたいと思います。

 

それでは、今年のゴールデンウィークがそのような入込客数となった要因はどういったところだと分析されているでしょうか。

 

平野靖生活経済部長

昨年度と比べると増加した要因としましては、新型コロナウイルス感染症者数の減少により、同感染症への不安が和らぐとともに、議員が仰るとおり、令和5年5月8日より、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、2類から5類に移行されるという情報によるものだったと考えております。

 

かとう裕太

香取市の入込客数については、回復傾向にはありますが、まだコロナ禍前までは回復していない、というところだと思います。

 

全国的にもそういった傾向にあるのだと思いますが、今後、観光需要がさらに戻ってくると、準備を確りとしていたところと、そうでないところの差がはっきりと見えてくるような状況になることも予想されます。

 

私もこれまでの一般質問等で、行動制限等がなくなった後に向けて、準備を確りと進めていただきたい、ということをお願いしてきましたので、どういった準備をされてきたのか、確認したいと思います。

 

そこで、伺います。

 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大から、今年の5月8日までの間で、行動制限等がなくなった後に向けた香取市の観光政策としては、どのようなことが行われてきたのでしょうか。

 

平野靖生活経済部長

先ほどの答弁と重複しますが、香取市の観光情報をホームページやSNSを通じて国内外に発信し、観光客の利便性を向上させる設備等を充実したほか、具体的な取り組みの1つとして、香取市・鹿嶋市・潮来市・神栖市で構成する「東国水郷観光推進協議会」におきまして、広域観光推進事業としまして、水郷・東国三社の魅力を盛り込んだ小冊子を作成し、その魅力の発信及び認知度向上を図ったことや、4市の観光ボランティア、観光関係者を対象とした「東国水郷おもてなし研修会」を開催し、各地域の相互理解、連携を深める事業を実施するなど、観光客の受け入れ態勢を強化してまいりました。

 

また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により激減した観光客の回復と、香取市の知名度向上のため、香取市PR動画を制作し、幅広い年代層をターゲットにSNS等を活用して、PR動画配信を行いました。

 

かとう裕太

コロナ禍でもその後に向けての準備をされてきたということですので、準備したものを確りと活用して、これからの観光政策に活かし、観光需要回復後に取り残されないようにしていっていただきたいと思います。

 

次に、これからの観光政策について、伺います。

 

新型コロナウイルス感染症の影響で、新たに対応しなければならない課題も出てきたように思います。

 

その一つが、ごみの問題で、感染症対策でテイクアウトなどが浸透した結果、容器などのごみのポイ捨てが増えたり、マスク等のポイ捨てが増えたりという観光地も多くあるようです。

 

そこで、伺います。

 

香取市の観光地の現状としては、そういったごみが増えているような状況はあるのでしょうか。

 

平野靖生活経済部長

現状におきましては、テイクアウト容器やマスク等のごみが増えているという状況は、直接には伺っておりませんが、全国的には、そのような問題が発生しているという状況は、把握しております。

 

かとう裕太

ごみの問題について、市内でも以前と状況が変わってきた、というお話も伺っています。

 

各観光地でも対策に苦慮されていて、行動経済学のナッジ理論を活用して、思わずごみをごみ箱に捨てたくなるような仕組みを作ったり、ごみ箱の利用を有料にしたりなど、各地域に合わせた対策を行っているようです。

 

そこで、伺います。

 

香取市の観光地としての魅力を高めるためには、ごみへの対策や観光のための環境整備が重要だと考えますが、いかがでしょうか。

 

平野靖生活経済部長

ごみが落ちていたり、トイレが汚いなどの状況は、観光地としての魅力を低下させる大きな要因だと認識しておりますので、必要に応じ、環境美化について、関係機関と連携し、話し合いを進めてまいります。

 

かとう裕太

ごみが多かったり、汚いところが多かったりすると、次にまた来よう、とは思ってもらえなくなってしまうと思いますので、いろいろな手法を使って、環境整備に取り組んでいっていただきたいと思います。

 

5月8日から新型コロナウイルス感染症が5類感染症となったことで、今後旅行や観光の需要が回復し、以前に近い状況が戻ってくると考えられます。

 

ただ、以前とは違って、確りと準備をしてきた観光地と、そうでないところと、観光地の中でも大きな差が出てきてしまうのではないかと懸念しています。

 

本格的な観光需要の回復を前にした準備のタイミングはもうそれほど残ってはいないと思いますので、ここからの観光施策がさらに重要な意味を持ってくるのではないかと考えます。

 

そこで、伺います。

 

香取市としては、今後の観光政策について、どのような施策を行っていく予定でしょうか。

 

平野靖生活経済部長

今後の観光政策につきましては、コロナ禍前に香取市の観光に係る課題として捉えておりました「滞在時間の短い通過型観光」につきまして、一定数の宿泊施設や飲食店等が開業したことに加え、コロナ禍を契機として需要が増加した自然・農業体験等を含む事業メニューなど、受け入れ態勢は進んでいるものと認識しており、今後、更なる体制整備を図ってまいりたいと考えております。

 

このような中、インバウンドの受け入れ体制の強化にも、取り組んでまいりたいと思います。

 

また、今回の補正予算では、観光振興につながるキャッシュレス決済ポイント還元事業を提案させていただいております。

 

この事業をはじめ、関係機関と連携し、経済効果の大きい滞在型観光の推進に、引き続き取り組んでまいります。

 

かとう裕太

是非、香取市が取り残されないように、思い切った施策を実施していっていただきたいと思います。

 

コロナ禍を経て、観光産業の高付加価値化が進んできたように思います。

 

ただ観光地を訪れて宿泊して、といった従来の観光から、滞在先でその土地ならではのいろいろな経験、体験ができるようなところが人気を集め、ある程度の料金を払ってでもそこに行きたい、という観光地が増えてきたのではないかと思います。

 

観光庁もアフターコロナ時代における地域活性化と観光産業に関する検討会を開催し、アフターコロナを見据えた観光地・観光産業の再生に向けて~稼げる地域・稼げる産業の実現~というものをまとめました。

 

そこでも観光地の高付加価値化などが掲げられていますし、それにあわせた補助金なども応募が行われていますので、今後ますますそういった高付加価値を持った観光地が増えていく方向になっていくのではないかと考えます。

 

答弁の中にもありましたが、自然や農業体験ができる、というのも香取市ならではのものですから、高付加価値化にもつながります。

 

そういった高付加価値化に取り組んでいる事業者さんが香取市内にもいくつもありますので、そういった事業者さんの支援や、これから高付加価値化に取り組もうとする事業者さんの支援、また、そういった観光地を交通などの物理的な面や、「香取市の観光」としてのイメージ的な面でどのようにつないでいくのか、ということが今後重要になってくると考えますので、いろいろな方々を交えて、検討していっていただきたいと考えます。

 

次に、4点目の新型コロナウイルス感染症対策について、伺います。

 

5月8日以降の感染症対策と市内医療機関の体制について、ですが、5月8日に感染症法上5類に移行されたことにより、市内、県内の感染状況もこれまでのように把握することは難しくなったと思います。

 

そこで、伺います。

 

直近の香取市内の感染状況については、どのような状況にあると考えられるのでしょうか。

 

荒井秀男福祉健康部長

現在の感染状況の把握方法としては、千葉県が発表する定点報告を基にした週報で確認するのみとなります。

 

短期間での比較となりますが、5月22日から5月28日の県全体の定点当たりの報告数は5.21人とその前週の3.97人、前々週の3.08人から少しずつ増加傾向となっております。

 

香取保健所管内においては前々週、前週ともに2.67人と横ばいを維持しておりましたが、5月22日から5月28日の週になって4.00人と県全体よりは小さな値ではありますが増加となっており、県全体と同様、増加傾向にあるものと推測されます。

 

かとう裕太

増加傾向にある、ということですので、医療提供体制の整備についても、確りと行なっていかなければなりません。

 

3月定例会の答弁では、5月8日の5類移行以降も、市内の医療機関の医療提供体制については、大きく変わることはないと考えている、ということでした。

 

そこで、伺います。

 

医療機関の医療提供体制に変更は生じていないでしょうか。

 

荒井秀男福祉健康部長

医療提供体制については、これまでも、かかりつけ医や県指定の発熱外来などで診療対応が行われてきており、体制としては大きな変化はありません。

 

かとう裕太

医療提供体制には大きな変化はない、ということですので、引き続き安定した医療提供体制の確保につとめていただきたいと思います。

 

今回は、広告やネーミングライツの活用、AIの活用、観光政策、新型コロナウイルス感染症対策について伺いました。

 

広告やネーミングライツの活用については、財源の確保や経費の削減という観点からも、重要なものになってくると考えます。

 

新たな媒体の検討や、ネーミングライツの導入も含めて検討を進めていただきたいと思います。

 

また、現在各担当部課で行われているということですが、香取市として戦略的に広告等を活用していくための視点も必要になるのではないかと考えますので、あわせて検討していただければと思います。

 

AIの活用については、導入によって業務が効率化できそうなものがあれば、積極的に活用していっていただきたいと思います。

 

対話型AI等については、業務への活用だけでなく、安全性確保のためのルールも含めて検討し、活用していっていただきたいと思います。

 

観光政策については、コロナ禍で確りと準備をしてきたところと、そうでないところの差が出てきてしまうことも考えられます。

 

香取市が取り残されないように、思い切った施策の実施をお願いいたします。

 

新型コロナウイルス感染症対策については、全国でクラスターの発生などが報道されるようになってきていますが、対策が効果的なところについては、確りと対策を進めていっていただきたいと思います。

 

また、医療提供体制の確保につとめていただくことをお願いいたしまして、私の一般質問を終えます。

 

ありがとうございました。

 

 

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