令和8年9月定例県議会が開会 382億1,800万円の補正予算案など27議案が提出

令和8年9月定例県議会 かとう裕太

みなさんこんばんは。千葉県議会議員(香取市・香取郡神崎町・香取郡多古町選出)の、かとう裕太(加藤裕太)です。

 

令和8年9月4日、9月定例県議会が開会しました。会期は10月6日までの33日間で、本会議での質疑・一般質問や常任委員会での審査を経て、議案の採決が行われる予定です。

開会にあたり、知事から補正予算案や条例案など計27議案が提出されました。このほか、報告3件と令和7年度の決算認定も提出されています。

今回は、知事の提案理由説明、補正予算案の内容、そして提出された全27議案の一覧をご報告します。

熊谷知事の提案理由説明――災害への対応と、千葉県の将来に向けた取組

熊谷知事は冒頭、令和8年8月千葉豪雨や令和8年熊本地震による犠牲者への哀悼の意を表し、各地の災害で被災された皆様へのお見舞いを述べました。

千葉豪雨については、帰宅困難者の受入れや市町村への支援、被災車両の撤去、住家被害の認定調査などへの対応を説明。今後は復旧を進めるとともに、今回の被害と対応を検証し、流域治水をはじめとする防災・減災対策を強化していく考えが示されました。

また、今回の補正予算案については、6月補正予算の編成後に生じた状況の変化に対応し、産業、医療・福祉、教育、防災の各分野で必要な経費を計上したとの説明がありました。

特に重要なのは、8月の千葉豪雨への対応については、さらに補正予算を編成し、詳細が整い次第、追加提案する予定とされた点です。今回の382億1,800万円の補正予算案と、今後提案される豪雨対応の補正予算案は、分けて捉える必要があります。

成田空港の拡張と圏央道の整備についても説明

成田空港の拡張事業については、C滑走路区域で任意の用地取得を継続することと並行して、土地収用制度の活用をやむを得ないものと受け止めた経緯が説明されました。知事は、成田空港の歴史を踏まえ、地域との共生・共栄に取り組む重要性にも言及しています。

圏央道については、大栄・多古間9.1キロメートルが11月7日に開通し、4車線化を進める神崎・大栄間9.7キロメートルが11月に供用されることが報告されました。

成田空港や道路網の整備を、地域の企業活動や農産物の販路拡大、暮らしの利便性向上へとつなげていくことは、香取地域にとっても大切な課題です。地域の皆様の声を伺いながら、その効果が地域に届くよう取り組んでまいります。

一般会計補正予算案は382億1,800万円

今回の一般会計補正予算案の規模は、次のとおりです。

区分金額
補正前の予算額2兆2,555億1,700万円
今回の補正額382億1,800万円
補正後の予算額2兆2,937億3,500万円

今回の補正には、事業の実施経費だけでなく、基金への積立てや人件費の調整も含まれています。全額が直ちに新たな事業に使われるというものではありません。

以下、主な内容をご紹介します。金額は、特記したものを除き、今回の補正額です。

1.産業の振興

事業補正額主な内容
地域未来基金積立金144億4,900万円産業の集積や地域の暮らしを支える産業の発展に向け、新たな基金を造成
京葉臨海コンビナートGX推進事業2,000万円脱炭素化に向けた産業転換を進めるため、土地利用や企業間連携などを調査・検討
大規模輸出産地生産・流通基盤強化プロジェクト2,200万円成田市場・成田空港を活用した、いちごの輸出実証
鳥インフルエンザ発生予防に係る野生鳥獣調査事業1,100万円カモ類などの行動を調べ、養鶏農場へのウイルス侵入リスクの把握に活用

いちごの輸出実証は、タイとカンボジアを輸出先として、出荷作業や集荷体制の効率化を目指すものです。

鳥インフルエンザの予防調査では、東庄町の夏目の堰でカモ類にGPS発信器を装着して移動経路などを調べるほか、農場周辺の野生動物の調査も予定されています。地域の農業・畜産業に関わる取組として、内容と成果を確認していきたいと考えています。

2.医療・福祉の充実

事業補正額主な内容
救命救急センター運営費補助・施設設備整備費補助5,280万2,000円10月に千葉労災病院を救命救急センターに指定することに伴う支援
がん診療連携拠点病院等機能強化事業1,500万円国際医療福祉大学成田病院の拠点病院指定に伴う機能強化
地域のケアマネジメント提供体制確保支援事業4,500万円ケアマネジャーの人材確保や、訪問時の安全確保などを支援
介護事業所の経営改善支援モデル事業1,050万円専門機関による経営診断と、継続的な経営改善支援を実施

ケアマネジャーへの支援には、復職に向けた研修や、複数人での訪問、防犯機器の導入などが含まれます。必要な医療・介護を受けられる体制を守るため、現場を支える方々の働く環境にも目を向けていく必要があります。

3.教育施策の充実

事業補正額主な内容
高等学校等教育改革促進基金積立金52億5,022万2,000円国の補助金を活用し、高校教育改革に向けた財源を基金に積立て
高等学校等教育改革促進事業3億2,500万円県内3校で教育プログラムの開発や学習環境の整備を推進
電子黒板導入事業6億4,800万円県立高校27校、特別支援学校10校への本格導入

教育改革を先導する3校は、県立市川工業高校、県立大原高校、市立千葉高校です。AI・ロボティクス、スマート水産業、理数系の探究活動など、それぞれの特色を生かした人材育成に取り組みます。

なお、この事業では、今年度の補正額3億2,500万円に加え、翌年度以降の支出を伴う契約に対応するため、債務負担行為2億500万円も設定されます。

一方、県立学校のトイレ改修のうち、トイレ先行改修事業については、入札不調による工期の見直しに伴い、今年度予算を12億4,700万円減額し、翌年度の事業費に対応する債務負担行為を増額します。改修そのものの中止ではなく、実施時期の変更に伴う調整です。

子どもたちの学校生活に関わる整備が着実に進むよう、進捗を確認してまいります。

4.防災対策の推進

河川氾濫等に関する情報提供体制強化事業として、1億3,300万円が計上されています。

水防法の改正を踏まえ、河川が氾濫した際などに通報の基準となる「氾濫発生水位」を設定するため、調査・検討を行うものです。水位の基準や情報提供の仕組みを整えることで、災害時の対応につなげる取組です。

5.財政運営に関する積立てなど

このほか、令和7年度の一般会計決算剰余金の2分の1相当額である43億円を財政調整基金に積み立てます。

また、臨時財政対策債の返済に充てるため、地方交付税として交付された財源を県債管理基金に積み立てる経費として、約107億5,675万円が計上されています。職員の人員構成などを反映した人件費の増額も、約35億3,802万円計上されています。

財源面では、地方交付税や国庫支出金などを増額する一方、県債は約6億円減額する内容です。必要な施策を進めることと、将来を見据えた財政運営の両面から審査してまいります。

提出された全27議案の一覧

開会時点で提出された27議案を、正式な件名で掲載します。内訳は、予算案8件、条例案4件、その他15件です。

予算案8件

議案番号件名
第1号令和8年度千葉県一般会計補正予算(第2号)
第2号令和8年度千葉県特別会計財政調整基金補正予算(第1号)
第3号令和8年度千葉県特別会計県債管理事業補正予算(第1号)
第4号令和8年度千葉県特別会計上水道事業会計補正予算(第1号)
第5号令和8年度千葉県特別会計工業用水道事業会計補正予算(第1号)
第6号令和8年度千葉県特別会計病院事業会計補正予算(第1号)
第7号令和8年度千葉県特別会計土地造成・管理事業会計補正予算(第1号)
第8号令和8年度千葉県特別会計水道用水供給事業会計補正予算(第1号)

特別会計の補正には、基金への積立てのほか、企業局が所管する会計の人件費の調整、循環器病センターの心血管撮影装置の取得に関する内容などが含まれています。

条例案4件

議案番号件名
第9号千葉県地域未来基金条例の制定について
第10号認定こども園の認定の要件を定める条例等の一部を改正する条例の制定について
第11号千葉県医師修学資金貸付条例の一部を改正する条例の制定について
第12号千葉県中小企業融資損失てん補条例の一部を改正する条例の制定について

第9号は地域未来基金の新設、第10号はこども性暴力防止法の制定に伴う認定こども園等の基準の見直しです。第11号は医師修学資金貸付条例の失効日を令和10年3月31日まで延長するもの、第12号は法改正による引用箇所の変更に対応する規定整備です。

その他の議案15件

議案番号件名
第13号契約の締結について
第14号契約の締結について
第15号契約の締結について
第16号契約の締結について
第17号契約の締結について
第18号契約の締結について
第19号契約の締結について
第20号契約の締結について
第21号契約の締結について
第22号契約の締結について
第23号契約の締結について
第24号契約の変更について
第25号契約の変更について
第26号契約の変更について
第27号千葉県と柏市との間における児童自立支援施設に関する事務の委託に関する規約の制定に関する協議について

第13号から第23号は、千葉県総合スポーツセンター体育館、県立農業大学校の学生会館、(仮称)県立君津地区特別支援学校の建築工事などに関する契約です。

第24号から第26号は、物価変動に対応するインフレスライド条項に基づく工事請負契約額の変更、第27号は、児童自立支援施設に関する事務を柏市から県が受託するための協議です。

報告3件と決算認定

議案とは別に、次の報告が提出されています。

報告番号件名
報告第1号専決処分の報告について
報告第2号健全化判断比率について
報告第3号資金不足比率について

また、決算認定の対象は「令和7年度千葉県一般会計、各特別会計及び県企業局が事業を承継した2つの企業団の会計歳入歳出決算」です。

地域の声を大切に、議案の審査に取り組みます

今回の定例県議会では、日々の暮らしを支える医療・福祉や防災から、子どもたちの学び、地域産業の将来に関わる取組まで、幅広い議案を審議します。

予算が計上されることにとどまらず、必要な支援が現場に届くか、事業が着実に進むか、地域にどのような効果をもたらすかという視点を大切にしてまいります。

あわせて、千葉豪雨からの生活再建と復旧に向けた追加提案についても、被災された皆様の状況を踏まえ、内容をしっかり確認していきます。

香取地域、そして千葉県全体の暮らしと未来につながる議論となるよう準備し、議会に臨んでまいります。

千葉県議会議員(香取市・神崎町・多古町選出) かとう裕太

1987年香取市佐原生まれ。

水郷保育所、佐原小、佐原中、八千代松陰高校(野球部)、慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、石油元売会社入社。
退社後、佐原駅前の加藤瓦店。

京都大学大学院法学研究科法曹養成専攻修了。
加藤裕太行政書士事務所代表。
宅地建物取引士・基本情報技術者・国内旅行業務取扱管理者。

2012年、香取市総合計画(後期基本計画)審議会委員として香取市のグランドデザインづくりにかかわる。

佐原青年会議所での活動や行政書士の仕事を通じて、行政に若い世代の声を届ける必要性を痛感。

2018年12月の香取市議会議員選挙に立候補。
1930票をいただき、初当選。
2022年12月の香取市議会議員選挙では歴代最多の2411票で当選。
香取市議会議員(2期)。

2025年3月の千葉県議会議員補欠選挙(香取市・香取郡神崎町・香取郡多古町選挙区)に立候補し、初当選。

若い世代の意見を反映できるまちづくりを目指し活動中。

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