みなさんこんばんは。香取市議会議員の加藤裕太です。
かとう裕太新聞第8号令和元年9月香取市議会定例会報告号が完成いたしました。
かとう裕太新聞第8号令和元年9月香取市議会定例会報告(PDF)
今回も新聞折込等で配布させていただく予定です。
日程など決まりましたらご報告いたします。
いつものように以下に内容を記載しておきます。
かとう裕太新聞第8号 令和元年9月香取市議会定例会報告
令和元年9月香取市議会定例会が2019年8月27日から9月20日までの日程で開催されました。今定例会では10件の議案、12件の決算認定について審議されました。
9月議会では香取市の平成30年度歳入歳出決算が審議され、昨年度どのように市のお金が使われたのか、その使われ方は適法・正当だったのかがチェックされました。
かとう裕太は前定例会に引き続き、本会議場にて8月29日に質疑、9月4日に一般質問を行いました。また、決算審査特別委員会・生活経済建設常任委員会の委員として質疑を行いました。
その他、総務企画常任委員会、福祉教育常任委員会の各委員会を傍聴し、各議案の詳細や事業の全体像を把握することに努めました。
今回のかとう裕太新聞では9月議会の報告をいたします。
平成30年度香取市歳入歳出決算が認定
平成30年度香取市歳入歳出決算が認定されました。
一般会計の歳入は369億6,882万6,287円で、前年度より5億3,424万6,507円、1.42%減、歳出は345億8,804万1,571円で、 8億5,483万8,592円、2.41%減となりました。
歳入では市民税について所得の増加や、 太陽光発電設備等の償却資産が堅調だったため、個人市民税と固定資産税が約1億5,000万円増となり、歳出では教育費について、山田地区統合小学校と山田中学校校舎大規模改修事業等により21億円の増となりました。
引き続き財政の効率化を求めて参ります。
9月議会で決まったこと・これから変わること
■一般会計補正予算が成立 当初予算に3億4,823万4,000円を追加し、総額を320億604万2,000円とする令和元年度香取市一般会計補正予算が成立しました。
■観光案内看板の多言語化 令和元年度6月定例会での一般質問において要望した、観光案内看板の多言語化(英語・中国語・タイ語)の工事が行われます。
■小・中学校特別教室の空調整備 香取市内の小学校・中学校の理科室や音楽室等の特別教室の空調設備設置が進みます。
■香取市市民事業仕分けが実施予定 今年度も香取市の事業の必要性や公共性、費用対効果等の検証・見直しを行う、香取市市民事業仕分けが実施される予定です。
■橘ふれあい公園整備に民間活力導入
■成田香取エネルギーの決算が発表 香取市の太陽光発電と成田市のゴミ処理発電の電力を買取り、売電する(株)成田香取エネルギーの決算が発表。平成30年度は、香取市に約4,037万円の効果が生まれました。
■10月29日に中学生議会が開催
■香取おみがわ医療センターオープン 9月1日に国保小見川総合病院が新たに香取おみがわ医療センターとして開院しました。
Topics
若手市議会議員の会 研修会
35歳までに初当選した45歳未満の市議会議員で構成される若手市議会議員の会の研修会に参加いたしました。
研修では千葉市に伺い、資産を貸し借りなどして有効に活用するシェアリングエコノミーの千葉市での実践例を学んだり、官民連携(PPP)の手法で都市公園を魅力的な施設に再生させた事例を視察したりいたしました。
また、別の日には群馬県の前橋市に伺って、山本龍前橋市長のお話を伺い、その後、自動車の自動運転技術の実証実験を各地の最前線で行っている群馬大学の次世代モビリティ社会実装研究センターを視察いたしました。
学んだことを市政に活かせるように活動して参ります。
かとう裕太の一般質問・質疑
●かとう裕太の質問
1.香取市の資産の有効活用について
■公共施設等の有形資産の利用率を上げ有効活用するためには、利便性向上、特に予約のしやすさが重要です。
Q.香取市のwebサイトには公共施設予約システムがありますが、これはどのくらい利用されているでしょうか?
A.公共施設予約システムは、香取市内の16施設が対象。昨年度中に予約があった件数は1,863件。全予約件数19,896件のうち、約9.4%となった。
Q.公共施設は利用日の何日前までに施設を予約する必要があるでしょうか?
A.施設によって変わるが、利用日の5日前までもしくは利用日の3日前まで予約が可能。
Q.予約システムから当日予約ができる柏市や、予約システムから前日まで予約ができる千葉市、市川市、船橋市、流山市など直前まで公共施設を予約できる自治体も多いですが、これに近づけることは難しいのでしょうか?
A.各施設の窓口を利用する者と申請手続きに不公平が生じないよう、各施設の施設管理条例や規則等にあわせて運用している。今後は議員ご紹介の事例について調査・研究し、運用見直しを検討する。
■無形資産である職員のみなさんの技術やスキル、ノウハウの活用について、香取市まちづくり出前講座は市政について学べる効果的な制度だと考えます。
Q.ここ3年間、どの程度利用されているでしょうか?
A.出前講座は平成28年度9件、266人、29年度11件、366人、30年度10件、919人が利用した。
Q.利用者からはどういった感想をいただいたでしょうか?
A.具体的な説明で分かりやすかったという意見を多くいただいた。「今後も利用したいか」という問いに対してもほぼ全員が利用したいと回答した。
■資産の活用についてシェアリングエコノミーという考え方が注目されています。これは、簡単に言えば自分の保有する資産を自分が使わない時に誰かに貸すなどして資産を最大限有効に使うということだと考えます。千葉市をはじめ、日本各地の自治体でシェアリングエコノミーを活用して資産を有効活用している事例が増えてきています。こういった考え方は、みんなの資産を有効活用する必要がある行政にこそ必要な考え方ではないかと考えます。
Q.香取市に導入していく考えはないでしょうか?
A.シェアリングエコノミーの考え方については、国においても実証実験をおこなっているので、国や他市の事例等を参考に、香取市の地域にマッチするものがあるかなど、情報収集に努めながら、調査、研究していく。
2.空家等対策について
■総務省の統計によると、空家の戸数は過去最多の846万100戸となり、国内の住宅総数に占める空き家の割合も過去最高の13.6%となりました。市民のみなさんの生命、身体、財産に影響を与える可能性もある危険な空家については、現状を正確に把握して、迅速に、しっかりと対応をしていく必要があると考えます。
Q.香取市内には何件くらいの空家があり、その内、その他の住宅と特定空家は何件あるのでしょうか?
A.平成25年時点での市内の空家総数は4,080件で、そのうち賃貸用の住宅等を除いた「その他住宅」は、2,060件。今年度、市内の空家等の実態調査を実施しており、実数の把握に努めている。 また、平成28年度から特定空家等の認定をしており、これまで累計で182件認定、96件解除し、令和元年7月末現在、特定空家等の認定件数は86件となっている。
Q.特定空家について、助言・指導・勧告・命令・行政代執行・略式代執行等の措置は何件なされたでしょうか?
A.特定空家等の措置は、令和元年7月末現在、累計で、現況連絡161件、指導101件、勧告37件、命令24件、行政代執行3件、略式代執行5件、緊急安全措置3件を実施した。
Q.空家のリフォームやリノベーションに対して、どのようなサポートを行っているでしょうか?また、今後空家等の活用について、どういった施策を行っていくのでしょうか?
A.現在空家等に対するリフォーム等の補助制度はないが、耐震診断・耐震改修及び耐震改修と同時に行うリフォーム工事に関する助成事業を空家も対象とする方向で検討していく。
3.交通網の整備について
■移動に困難や不便を抱える方々の移動手段の確保や利便性向上のため公共交通の見直しを行い、香取市地域公共交通網形成計画を策定中であると伺っています。
Q.循環バスの路線見直しも検討するとのことですが、今後はどういった路線が必要になるとお考えでしょうか?
A.現在佐原の市街地へ向かう縦方向の路線は複数あるが、市内を東西に結ぶ路線がないので、利用ニーズが見込めるのであれば、検討したい。
■自動車の自動運転について、国は、2020年に限定地域で運転手のいないバスなどが移動サービスを提供することを目指しています。これは都心部だけのものではなくて、2025年には全国の各地域で高齢者等が自由に移動できる社会を目指すとされ、それを受けて、全国の自治体でも自動運転の実証実験を行うところが増えてきており、2018年度以降数十カ所で実証実験が行われています。
Q.香取市の交通機関への自動運転自動車の導入や、実証実験の実施は検討されていないでしょうか?
A.現在のところ検討していない。特に循環バスの路線については、比較的幅員の狭い道路を運行している。自動運転技術がこのような道路状況に対応できるかといった点や、コスト面も踏まえたうえで、実証実験が可能かどうか、研究したい。
■近年、MaaS(マース)という考え方に注目が集まっています。MaaSは、電車・バス・飛行機・タクシー・ライドシェアサービス等、今まで別々に予約・購入などをしていた移動手段をパッケージ化し、出発地から目的地までの交通手段を一度に予約・購入等できるようにするサービスで、それによって移動の効率化・利便性向上や、移動に困難や不便を抱える方々の交通手段確保を目指す考え方です。
Q.MaaSを導入したり、考え方を取り入れたりして、市内の交通網の乗り継ぎのわかりやすさの向上や接続時間の調整、利便性の向上などを検討すべきではないでしょうか?
A.MaaSの利用者の大部分は、観光客であると想定する。この想定が正しいとして、市内の観光スポットを見ると、比較的近接して集積されており、それらを結ぶ公共交通も整備されている。現状を鑑みると、香取市単独でのMaaSの導入検討というより、周辺自治体との広域観光連携のインフラとしてのMaaSを検討することが有効ではないかと考えている。乗り継ぎのわかりやすさについては、乗り換え案内サイトへの情報掲載を増やすことで、利便性向上を図る。接続時間の調整については、適切な結節点の場所を含めて、地域公共交通網形成計画の中で検討していく。
かとう裕太の意見
新しい技術や考え方を取り入れたまちづくりを
シェアリングエコノミーや自動車の自動運転、MaaSなど、新しい技術や考え方に注目が集まり、国や企業、自治体等がそういったものを積極的に取り入れようと動き始めています。
というのも、これらは現在の行政や企業等が抱える問題へのひとつの解決策になり得るものだからです。
特に行政は、保有する資産のさらなる有効活用や、住民のみなさんの移動手段の確保と利便性向上など、多くの課題を抱えています。
シェアリングエコノミーの考え方は公有財産を有効活用するために効果的であり、自動運転やMaaSは移動に困難や不便を抱える方々の交通手段確保や、今よりももっと移動を便利に、そして安全にするために役立ち得るものです。
今回の一般質問では、こういった新しい考え方や技術について、多く触れました。
これらの技術や考え方は、導入できれば市民のみなさんの生活の不便を解消し、さらに生活を便利にすることができる可能性を持っているものです。
確かに、こういったものをすぐに導入するのは難しいかもしれませんし、 普及するのは何年か後になるかもしれません。
しかし、新しい技術や考え方が普及してきたときに、そこから調査研究をはじめる、というのでは遅く、その後導入される頃には、住民のみなさんは近くの便利な地域へ移住していってしまうかもしれません。
そうならないためにも、また、市民のみなさんの生活のためにも、香取市の職員のみなさんには、調査研究をしっかりと進めていっていただき、将来的には導入を検討していただきたい、ということを強く要望いたします。
私も調査研究を継続して参ります。
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