みなさんこんばんは。香取市議会議員の加藤裕太です。
かとう裕太新聞第18号令和4年3月香取市議会定例会報告号が完成しました。
かとう裕太新聞では一般質問の一部をご紹介していますが、一般質問の全文はブログの記事で公開していますので、ご覧ください。
4月3日にいつも通り香取市内全域に新聞折込される予定ですので、お手にとっていただければ幸いです。
かとう裕太新聞第18号令和4年3月香取市議会定例会報告号(PDF)
過去に発行した、かとう裕太新聞の全ての号はこちらからご覧ください。
かとう裕太新聞第18号令和4年3月定例会議会報告
令和4年3月香取市議会定例会が2022年2月21日から3月18日までの日程で開催されました。
今定例会では48件の議案、3件の諮問、1件の陳情、1件の請願について審議されました。
3月議会では香取市の令和4年度歳入歳出予算が審議され、一般会計が352億5,000万円(前年度比8.1%増)、全体で626億5,095万7,000円(同0.3%減)の予算が成立しました。
かとう裕太は前定例会に引き続き、本会議場で3月3日に一般質問を行いました。
また、総務企画常任委員会に副委員長として、予算審査特別委員会に委員として出席し、質疑をいたしました。
その他、生活経済建設常任委員会、福祉教育常任委員会の各委員会を傍聴し、議案の詳細や事業の全体像を把握することに努めました。
今回のかとう裕太新聞では3月議会と1月に開催された1月臨時会の報告をいたします。
令和4年度香取市歳入歳出予算が成立
令和4年度香取市歳入歳出予算が成立し、一般会計予算は352億5,000万円、前年度より26億3,000万円、8.1%の増となりました。
歳入では、市民税が2億3,616万7,000円増。
固定資産税はコロナ禍に伴う中小事業者への軽減措置の終了や令和3年度の決算見込み額を勘案し、2億8,840万1,000円増となりました。
歳出では、佐原駅周辺地区活性化拠点整備事業等により総務費が13億3,763万9,000円増。
幼保一元化施設整備事業により民生費が6億53万4,000円増。
三菱銀行佐原支店旧本館保存修理事業の完了等により教育費が2億2,038万3,000円減となりました。
引き続き財政の効率化を求めて参ります。
1月・3月議会で決まったこと・これから変わること
映画『大河への道』特別先行上映会
映画『大河への道』の、香取市特別先行上映会が4月10日に開催されます。
30%のプレミアム付き商品券を販売
昨年度と同様30%のプレミアム率となる、かとりスーパープレミアム商品券が販売されます。
可燃ごみ専用袋の無料引換券を配布
外出自粛要請等での家庭ごみ増加を受け、負担軽減を図って無料引換券を配布します。
戸籍関連の証明書のコンビニ交付
一般質問等で要望した、戸籍関連の証明書のコンビニでの受け取りが可能になります。
市窓口でのキャッシュレス決済開始
市役所・各支所での証明書の発行手数料の支払いにキャッシュレス決済が利用できます。
HPVワクチンの積極的勧奨が再開
子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染予防効果があるHPVワクチンの接種について、対象者への個別通知が再開されます。
積極的勧奨が差し控えられていたことにより接種機会を逃した方々の接種が公費負担で無料で受けられるようになります。
また、対象年齢を過ぎた後に自己負担で接種された方については、手続きを行うと費用の払い戻しが受けられます。
コメ生産農家・農業経営者を支援
厳しい経営状況のコメ生産農家の支援のための主食用米作付面積に応じた支援金の他、国の持続化給付金の対象外の農業経営者を支援するための給付金が支給されます。
人間ドックの補助を2万円に引き上げ
市議会で昨年12月に審議した国保等の短期人間ドックへの補助引き上げを求める請願の採択を受け、補助額が2万円になります。
Topics
おみがわこども園の民営化は20年間で約19.6億円の負担削減効果と試算
市の試算を無批判に受け取ることはしませんが、保守的に見積もっても、譲渡による大規模改修等の経費削減等とあわせると、財政効果はさらに大きくなりそうです。
また、民営化による保育サービス向上にも期待します。
ただ、以前からお願いしていますが、こういった重要なデータはもっと早く提示する必要があると考えます。
議会側としても、市側に対し確りとした説明を求める態度を示し続けていかなければならないと考えます。
もちろん、こども園の民営化で一番大事なのは、民営化を不安に思うお子さん方や保護者の方の不安の解消です。
以前からお願いしていますが、丁寧で確りとした説明と対応をお願いいたします。
かとう裕太の一般質問・意見
1.企業誘致と環境の整備
これまでの企業誘致と新たな企業誘致
企業誘致については、地域の雇用や税収の確保等を目的に、各自治体が色々な取り組みをしています。
香取市でも、目標値を掲げ、達成を目指して施策を進めてきました。
また、これから需要が大きくなると予想されるデータセンターや大型物流施設の誘致や、成田空港に近い立地を活かした空港関連企業の誘致など、これまでになかった企業の誘致を目指していくことも今後重要になると考えます。
Q1.これまで条例にもとづき誘致した企業の数と、雇用促進奨励金を支払った雇用者の数は?
製造業を5件誘致し、奨励金対象者は67人。
Q2.これまでの企業誘致による税収への影響額は?
立地奨励金の額等から推計すると、固定資産税で約6億7千万円課税。
約4億5千万円を奨励金で交付したので、差引約2億2千万円の財政効果。
法人市民税や雇用者の市民税、地方交付税交付金等にプラスの効果もあったと考える。
Q3.企業誘致にかけてきた費用の額は?
企業誘致費として、平成20年度から今年度までの立地奨励金等も含めて、約6億2千万円。
Q4.データセンター、大型物流施設、空港関連企業などの誘致も検討すべきと考えるが、見解は?
産業の振興及び雇用機会の拡大に資する優良な企業を、業種に関わらず誘致する。
また、空港の機能強化に伴い、物流施設や空港関連企業の進出が増えると考えられる。
雇用環境の改善に繋がる企業の誘致に引き続き取り組みたい。
起業する方々への支援の充実と空き店舗活用を
企業誘致については市外から来ていただく、ということに注目が集まりがちですが、市内での起業を活発にし、市内で企業を育てていく、というのもひとつの方法だと考えます。
創業地として愛着を持ってもらうとともに、企業が成長していけば香取市のイメージアップにもつながっていきます。
また、起業には空き店舗の活用も関わってくると考えます。
起業する際にも活用できる市の空き店舗対策事業補助金をさらに利用しやすくする必要があると考えます。
Q5.市内で起業を考えている方々への支援策は?
佐原商工会議所、香取市商工会等に創業相談窓口を設置するほか、創業にあたり経営の基礎等を学ぶ創業塾を無料開催。
また、にぎわい再生支援事業補助金や空き店舗対策事業補助金を用意している。
Q6.起業支援制度を活用後、実際に起業したケースは?
令和2年度までに創業塾を修了した者は、95名で、そのうち38名が創業した。
Q7.把握している空き店舗の数は?
平成28年度の香取市商店街空き店舗調査によると、市内の商店街の空き店舗数は、184店舗。
Q8.空き店舗対策事業補助金の要件に週5日以上昼間の営業ができること、とあるが、昼間に限定した理由は?
昼間の賑わいを創出したいと考えているためだが、補助制度の要件の見直しについては、利用しやすいように柔軟に検討したい。
2.HPVワクチンの接種
丁寧な対応・説明と正確な情報の周知を
2021年11月26日の厚生労働省健康局長通知でHPVワクチンの積極的勧奨の差し控えが終了し、基本的に2022年4月から個別通知等による個別勧奨を実施することとなりました。
積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方々への対応(キャッチアップ接種)については、厚生労働省によると、平成9年度から平成17年度生まれまでの女子を対象とし、令和4年4月から令和7年3月までの3年間とする、とされています。
また、定期接種の対象年齢を過ぎた後に自己負担で接種した方々に対する費用の助成も行う方針だということです。
Q9.積極的勧奨の再開を受けて、香取市としての対応は?
今年度3月中に、新たに中学2年から高校1年生となる年代へ、4月には、新たに中学1年生となる年代の対象者に、予診票を同封した個別勧奨通知を実施する予定で準備を進めている。
Q10.キャッチアップ接種の対象となる方々や、対象年齢を過ぎた後に自己負担で接種された方々への周知方法は?
積極的な勧奨の差控えにより接種機会を逃した方へのキャッチアップ接種の周知については、丁寧かつ対象者に確実に情報提供を実施していくことが重要。
具体的な実施方法については、現在国で検討中であることから、国の方針を待ち、方針に沿った周知方法で実施したいと考えている。
Q11.公費負担ではない接種への市独自助成の検討は?
国の方針の全容が明らかとなっていないところがあるので、今後、国や他市町村の動向を注視し、調査、研究の上、検討したい。
3.新型コロナウイルス感染症対策
感染の傾向の把握と感染症対策の徹底を
ここ最近の市内での感染された方の数を見ると、1月下旬頃から増加し、1日に2桁となることも多くなりました。
感染がどこで拡大しているのか、ということについては、国立感染症研究所の「新型コロナウイルス感染症の直近の感染状況等(2022年2月9日現在)」という資料を見ると、「感染は家庭、学校、保育所、職場、介護福祉施設などの場で継続していると考えられる」ということですので、香取市でもそういったところでの感染が拡大しているのかなと推察しているところです。
Q12.市内の感染者数の増加について、分析は?
1月からの感染確認者数の累計は2月21日現在、826人。
傾向は、家庭内での感染と思われるケースが多く見られ、また、学校、保育、高齢者施設等での集団発生も多く確認。
当初は10歳未満、10代、20代などの若い年齢の方と家庭内において、より感染拡大したと想定され、その家族の感染が多く確認された。
その後、高齢者施設の利用者、関係者での感染が増えてきた。
また、第6波は、感染スピードが早いのが特徴で、第5波と比べ、週当たりの感染確認数は3倍程度。
Q13.市内感染者数の急増を受けて、市の新たな対策は?
県と自宅療養者等に係る連携事業に関する覚書を交わし、保健所業務の逼迫時には、自宅療養者へのパルスオキシメーターの配達、連絡がとれない自宅療養者の安否確認を、市が連携して実施する体制を整備した。
また、市独自事業として、自宅療養者等への配食支援を実施している。
3回目ワクチンの迅速な接種を
新型コロナウイルス感染症対策として、ワクチン接種が重要だと考えます。
新型コロナワクチン接種については、3回目の接種券が順次発送され、接種が進められています。
香取市でもワクチンの種類についてはファイザーと武田モデルナの2種類を使用していますが、全国的な傾向として、比較的武田モデルナのワクチンの接種予約が伸び悩む傾向にあるようです。
厚生労働省や海外の研究によると、3回目接種のワクチンの種類については、3回とも同じワクチンを接種しても十分抗体価が上昇しますが、1回目・2回目と違う種類のmRNAワクチンを接種する交互接種・交差接種の方が、3回とも同じワクチンを接種するよりも抗体価の上昇率が大きい、といった結果になっているようです。
Q14.香取市に入ってくるワクチンの数と内訳は?
ワクチン供給予定総数64,620回分の内訳は、ファイザー製ワクチンが30,420回分、武田モデルナ製ワクチンが34,200回分で、47:53の割合。
なお、ワクチンの納入数は、平均的に一定数が納入されるわけではなく、納入時期により増減があり、ファイザー製と武田モデルナ製ワクチンの割合は、その時点で異なる。
全国的な傾向と同じく、ファイザー製については早期に予約が埋まり、武田モデルナ製は予約に余裕がある状況。
Q15.交互接種・交差接種の情報も周知して、ワクチンの種類関係なく接種できるときに接種していただくようにしていく必要があると考えるが、見解は?
「接種券が届いたらすぐに予約ができる」といったワクチンの種類、選択よりも、早期の接種の重要さについて、接種券同封の案内通知やホームページ等を活用し、周知を図っている。
かとう裕太の意見
積極的な企業誘致と住みやすい環境の整備を
今回は企業誘致と環境の整備、HPVワクチンの接種、新型コロナウイルス感染症対策について伺いました。
企業誘致については、ある程度長い期間がかかるプロジェクトになることが多いと思いますので、明確なビジョンを確りと掲げて、民間企業の求めるものにタイムリーに応えられるようなスピード感を持って取り組んでいただきたいと思います。
また、企業誘致を人口増や移住・定住と関連づけて考えると、企業を誘致することに終わらず、住む場所として香取市を選んでいただけるような環境づくりも企業誘致の枠の中に入ってくるのではないかと考えます。
いくらたくさんの企業を誘致したとしても、近隣自治体の医療・福祉や子育て環境の方が香取市よりも充実していれば、多くの方々は近隣の自治体に住んで、その自治体の手厚い制度を利用しつつ、香取市内の誘致された企業に時間をかけてでも通勤する、といったことを選ぶようになると思います。
そうならないためには、働く方々に香取市に住むことを選んでいただけるような環境整備が必要になってくると考えます。
企業誘致とあわせて、医療・福祉の充実や、こどもを産みやすく、育てやすい環境の整備にもさらに力を入れていっていただくよう、お願いいたします。
HPVワクチンの接種について、日本では子宮頸がんに毎年およそ1万1千人の女性が罹患し、およそ2,800人が亡くなっています。
子宮頸がんで苦しむ方、亡くなってしまう方を一人でも少なくできるように、ワクチン接種の個別通知を確りと行っていただくとともに、ワクチンの積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した方々への確りとした対応をお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症対策については、これまでに得られた知見をもとに、香取市としてできる限りの対策を行っていっていただきたいと思います。
また、新型コロナワクチンの3回目の接種を確りと進めていっていただくようお願いいたします。