みなさんこんばんは。香取市議会議員の、かとう裕太です。
かとう裕太新聞第19号令和4年6月香取市議会定例会報告号が完成しました。
かとう裕太新聞では一般質問の一部をご紹介していますが、一般質問の全文はブログの記事で公開していますので、ご覧ください。
いつも通り香取市内全域に新聞折込される予定ですので、お手にとっていただければ幸いです。
過去に発行した、かとう裕太新聞の全ての号はこちらからご覧ください。
かとう裕太新聞第19号令和4年6月定例会議会報告
令和4年6月香取市議会定例会が2022年5月31日から6月17日までの日程で開催されました。今定例会では14件の議案、3件の請願、3件の発議案について審議されました。
6月議会では新型コロナワクチンの4回目接種事業や、子育て世帯・妊産婦・交通事業者・農業者・中小企業への支援事業として予算に合計7億1,685万2,000円を追加する補正予算が成立した結果、補正後の一般会計予算は359億6,685万2,000円となりました。
かとう裕太は前定例会に引き続き、本会議場で6月10日に一般質問を行いました。また、総務企画常任委員会に副委員長として出席し、質疑をいたしました。
その他、生活経済建設常任委員会、福祉教育常任委員会の各委員会を傍聴し、議案の詳細や事業の全体像を把握することに努めました。
今回のかとう裕太新聞では6月議会の報告をいたします。
ワクチン接種や各支援策実施のための補正予算が成立
補正後の総額を359億6,685万2,000円とする一般会計補正予算が成立しました。
補正の主な内容は、住民税非課税などの子育て世帯や、児童扶養手当受給者等に子ども1人あたり5万円の給付金支給のための費用7,752万7,000円の追加や、新型コロナワクチンの4回目接種事業を実施するための費用1億4,837万6,000円の追加、子育て世帯や妊産婦、交通事業者や農業者、中小企業への支援策を実施するための費用3億6,093万9,000円の追加、子育て環境を充実させるため、公園遊具を整備するための費用2,300万円の追加や、小見川中央第5児童クラブ及び香取水の郷児童クラブを新設・運営するための費用3,807万5,000円の追加など、一般会計予算に合計7億1,685万2,000円が追加されています。
新型コロナウイルス対策もありますが、引き続き財政の効率化を求めて参ります。
香取市議会で初めてとなる市民アンケートを実施
香取市議会が初めて行った市民アンケートの結果をホームページで公開しました。市民の方々2,000人を対象に用紙を送付し、699件の回答をいただきました。ありがとうございました。
結果を見ると、市議会の会議を見聞きしたことがある方は6.5%で、93.5%の方が会議を見聞きしたことはない、という結果です。見聞きしたことがある方の中では、ネット中継やホームページの議事録で、という方が69.8%となりました。
現在の市議会を大いに・ある程度評価する、が35.4%、あまり・全く評価しない、が30.1%となりました。議員定数(22人)について、今のままでよい、が35.7%、多い、が35.5%、少ない、が2.7%となり、議員報酬(月額35万円)について、今のままでよい、が38.7%、多い、が34.0%、少ない、が2.8%となりました。いただいたご意見を確りと受け止め、議会改革検討特別委員会で議論し、議会の改革につなげて参ります。
6月議会で決まったこと・これから変わること
子育て世帯の方々に応援給付金
子育て世帯の方々を応援するため、18歳以下の子ども1人あたり2万円が給付されます。
妊産婦さんに応援給付金を給付
子育て支援と妊産婦の生活支援の観点から妊産婦さん1人あたり2万円が給付されます。
4つの公園に遊具を設置
わんぱく公園・黒部運動公園・橘ふれあい公園憩いの森・栗山川ふれあいの里公園に、お子さん方が利用できる遊具が整備されます。
2つの放課後児童クラブが新設
待機児童の解消と夏季休業時の利用者の利便性向上のため、小見川中央第5児童クラブ(2023年4月開設予定)と香取水の郷児童クラブ(2022年8月開設予定)が新設されます。
農業者・中小企業者への支援金
農業者と中小企業者の支援のため、1事業者あたり3万円が支給されます。
公共交通事業者への支援金
公共交通事業者の経営支援のため、バスやタクシー等の事業者に支援金が支給されます。
旧あやめ荘を千葉県警察本部に売却
元市職員宿舎で、近年は複数団体に貸付けていた旧あやめ荘を千葉県警察本部に売却します。香取警察署建替に伴う仮設庁舎と待機宿舎として利用される予定です。
佐原グレイスこども園の開園が延期
当初2023年4月1日開園予定でしたが、建築資材高騰や労務単価の上昇により、入札が不調となり、建設工事に遅れが出たため、開園予定が2023年10月に延期となりました。
Topics
第17回香取市民レガッタに出場
2022年7月3日に小見川の黒部川で開催された第17回香取市民レガッタに、香取市議会あやめ組として参加して参りました。新型コロナウイルス感染症の影響で、香取市民レガッタは2年間開催がありませんでしたので、3年ぶりの開催となりましたが、大会前からの健康チェックシートの記入や用具の消毒、レース時以外のマスクの着用など、感染症対策を講じた上で大会が開催されました。今大会は50チームが参加し、久々の香取市民レガッタを楽しんでいらっしゃいました。
香取市議会あやめ組は、男子160歳以上の部に出場し、400mを2分56秒13のタイムでゴールすることができました。暑い中でしたが、黒部川に漕ぎ出すと比較的涼しく、クルーのみなさんと息を合わせて一所懸命漕いだことで、なんとかゴールまでたどり着くことができ、水上スポーツの楽しさ、気持ち良さを感じることができました。感染症の状況にもよると思いますが、今後様々なイベントや社会活動が再開されていくと思いますので、参加される方は感染症対策と熱中症対策を確りとしていただきたいと思います。
かとう裕太の一般質問
1.多様性を前提とした上で、子どもを産みやすく、育てやすく、暮らしやすいまちづくり
子ども政策を真ん中に据えたまちづくりを
6月3日に厚生労働省が発表した、2021年の合計特殊出生率は1.30となり、出生数は81万1604人と前年比2万9231人減で6年連続で過去最少となりました。
少子高齢社会、人口減少という日本全体の問題に対しては、多様な生き方の選択肢があることを前提とした上で、各方面からの対策を今まで以上に力を入れ、予算をかけて行っていかなければ、改善、解消は難しいと考えます。
兵庫県明石市では、子ども関連予算を2倍にし、子どもを担当する職員数を3倍以上に増やして、弁護士や各専門職、企業出身者などの人材を確保した上で子育て支援を重点的に行い、これまでに所得制限なしで5つの無料化(医療費・給食費・保育料・公共施設利用料・おむつ)が実現されています。
その結果、9年連続人口増、出生率1.7、主要税収入が8年で32億円増加、という成果が出ています。
政府も子ども政策を国社会の真ん中に据える方針を出していることもあり、香取市としても力を入れる必要があると考えます。
Q1.香取市の子ども支援・子育て支援のビジョンは?
A1.妊娠・出産を含め、香取市を担う子どもたちが、元気で健やかに成長できるよう、養育する親族等の経済的負担を軽減するため、学校給食費無償化や子ども医療費支援充実の他、地域やサークル活動等を通じ、脱「孤」育ての取り組みを進めるなど、様々な子育て支援策を展開する。
Q2.教育費や医療費等、子育てや教育にかかる費用を無償にしたり、負担を軽減したりする施策の検討状況は?
A2.給食費の無償化は、完全無償化を目指して、中学校3年生から段階的に一部無償化を検討。
実施時期については、財源の継続的、安定的な確保も併せて検討中。
医療費などの経済的負担の軽減は、これまでも検討してきたが、事業継続のために負担額の見直しを行い、子育て世帯のみなさんにご負担いただいている。
しかしながら、子育てしやすいまちづくりを目指すうえで、新たな子育て支援が必要であることは認識しているので、近隣自治体や先進自治体を参考に検討したい。
Q3.子どもの遊び場が少ないとの意見が多いが、対策は?
A3.新たな児童遊園の整備はせず、縮小していく方向。
子育て世帯に対して安心・安全に子どもたちが遊べる場所を提供することは重要と考えるので、既存施設の有効活用などにより、検討する。
Q4.子育て支援に関する所得制限についての考え方は?
A4.昨年度の子育て世帯臨時特別給付金のように、可能なものは所得制限を設けず実施したい。
2.香取市の雇用政策
企業と求職者のマッチングの推進を
近年の雇用情勢については、有効求人倍率が1を超える状況が続いていましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴って、状況が変わってきた都道府県もあります。
ハローワーク佐原では、2020年4月には前月の1.20から1.08となり、5月には0.91となってその後2021年5月に0.62まで落ち込みましたが、2022年3月には0.88となっています。
新型コロナウイルス感染症の影響で有効求人倍率が1を下回る状況が続いていますが、継続して1を超えていた時期においても、「香取市ではなかなか働くところがない。だから人が出て行ってしまう」といったことが言われ続けていたと思います。
求職者が希望する職種や条件などに合致する求人が少ない、ということも理由のひとつだと思いますが、そう思われてしまっている理由には、職種や企業についての情報を得ることが難しく、うまくマッチングできていないということもあるのではないかと思います。
Q5.近年の市内の雇用情勢をどのように把握しているか?
A5.毎月ハローワーク佐原から管内の求職・求人等の情報を入手している。
雇用情勢は回復傾向にあるものの、依然として厳しい状況にあると考える。
Q6.市としてはどのような雇用政策を実施してきたか?
A6.第2次香取市総合計画に「地域における雇用の確保」を重点プロジェクトとして位置づけ、企業誘致や創業支援、農業後継者や新規就農者への支援などに取り組んでいる。
また、雇用者確保の観点からハローワーク佐原と連携した就職支援を行うほか、高齢者の就業機会の確保のためシルバー人材センターへの支援を行っている。
Q7.香取市としても千葉労働局やハローワーク佐原などと協力して、企業と求職者のマッチングを進めていく必要があると考えるが、見解は?
A7.ハローワーク佐原と共催で、新規学校卒業者の求人手続等説明会を5月24日に開催した。
これは、来春卒業する高校生のうち就職を希望する生徒を受け持つ先生と採用を希望する企業とを引き合わせるためのもの。
また、厚労省から就労支援の委託を受けたNPO法人ワーカーズコープ成田地域福祉事業所が行う地域若者サポートステーションの出張相談会を毎週1回行っている。
今後も引き続き、ハローワーク等と連携しながら、求人と求職のマッチング支援を推進していく。
3.アクセスしやすい投票・選挙制度の確立
よりアクセスしやすい制度の確立を
2022年4月24日に執行された香取市長選挙については、投票率が前回の香取市長選挙よりも上昇するなど、いろいろなことがあった選挙だったと思います。
また、2022年、23年は香取市でも多くの選挙が予定されていますので、選挙の執行について伺います。
Q8.2022年の香取市長選挙の執行についての評価は?
A8.投票率は49.09%で、前回の市長選挙と比べて0.19ポイント上昇。
近年、期日前投票の割合が増加傾向で、今回は約40%。
傾向を受け、投票所の会場レイアウトや案内・誘導体制の見直しを行う等対応したが、市役所本庁では一時混雑により待ち時間が長くなった。
開票は、開票時間短縮を目指し、係員の体制強化や分類機導入等効率化により前回の市長選挙より36分短縮できた。
選挙の情報の蓄積とわかりやすい情報公開を
よりアクセスしやすい投票・選挙制度の確立のためには、選挙に関するデータや情報を蓄積し、それらにアクセスしやすい環境を構築していく必要があると考えます。
Q9.選挙公報をホームページ等に残すことは可能?
A9.過去の選挙に関する記録の一つとして、選挙の公正を害するおそれのないような形で掲載することを検討したい。
Q10.ホームページでの選挙情報発信について見解は?
A10.影響の大きい制度改正や関心の高い情報等の内容はホームページで速やかに周知したい。
Q11.年代別投票率等各種データ公表について見解は?
A11.年代別の投票率については、啓発を進めていくうえで関心ある情報と考えられるので、投票率のデータ集計と公表に向けた検討をしたい。
4.感染症対策と今後に向けた準備
社会活動再開のために感染症対策の継続を
最近では新型コロナワクチンの3回目の接種率が国内全体で6割を超え、感染者数も減少傾向が続いていることなどを受け、社会の雰囲気も変わりつつあり、感染症対策を確りとしながら、社会の諸活動を再開しようという動きも増えてきていると感じます。
今後は、感染症の状況を見ながらになるとは思いますが、香取市内で行われるイベント等についても徐々に開催される方向で動いていくのではないかと考えます。
その際には、新型コロナワクチンの4回目接種なども含め、確りとした感染症対策の継続が重要になると考えます。
Q12.ワクチンの4回目接種はどのように進められるのか?
A12.新型コロナワクチンの4回目接種については、5月25日から接種が可能となり、対象者については、3回目接種が完了した日から5か月が経過した者のうち、60歳以上の者と18歳以上で基礎疾患を有する者等が対象。
香取市では、順次、対象者へ接種券を送付し、3回目接種と同様に各医療機関における個別接種と集団接種の両方により接種を進める。
Q13.2022年度中に行われる予定のあるイベントは?
A13.7月3日、香取市民レガッタ。
7月15日から17日まで、佐原の大祭夏祭り。
8月18日から21日、さわら・町並み・竹灯り等のイベントが開催予定。
かとう裕太の意見
香取市でも子どもを真ん中に据えたまちづくりを
今回は、お子さん方への支援や子育て支援、香取市の雇用政策、よりアクセスしやすい投票制度・選挙制度、新型コロナウイルス感染症対策と今後の準備について伺いました。
お子さん方への支援や子育て支援について、日本の少子高齢化がこれほど進んできた理由には様々なものがあると思いますが、OECDのFamilyDatabaseによると、2017年の各国の子ども・子育て支援に関する公的支出の対GDP比をみますと、日本は1.79となっており、OECD平均の2.34を下回り、子育て支援にかなり力を入れているフランスの3.60の約半分という数字になっています。
また、2015年に実施された、国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)の中の、理想の子ども数を持たない理由の調査結果を見ると、子育てや教育にお金がかかりすぎるから、という経済的理由が最も割合が高く、56.3%という結果になっています。
また、理想の子ども数を3人以上としている方で、理想通りの子ども数を持たない理由としても、子育てや教育にお金がかかりすぎるから、という経済的理由の割合が69.8%と最も高くなっています。
こういったデータを見ますと、子育て・教育にかかる負担が子育て世代にとってかなり重く、なかなか理想の子ども数を持てない現状があるのにもかかわらず、お子さん方の支援や子育て支援に予算をかけてこなかった、ということも日本で少子高齢化が進んできた要因のひとつなのではないかと考えます。
政府は、こどもに関する取組・政策を我が国社会の真ん中に据えていく、という方針を出しました。
香取市でも、これからの将来を担う子どもたちに投資し、子育て世代を力強く支えていく必要があると考えます。
今からでも遅くないと思う一方で、今やらないと間に合わないとも思いますので、香取市も子どもに関する政策を真ん中に据えて進めていっていただくことを今後も要望し続けて参ります。